人は浮くか?

こんにちは、水曜日マスタースイム担当の及川です。

本日も元気なマダムたちと楽しく泳いできました。

 

ところで、「人間は浮く」とよく言われますが、なぜ浮くか説明できますか?

「軽いから」という説明では何千トンもあるタンカーが浮くわけないですよね。

今日は浮き沈みについてちょっと書いてみようと思います。

 

モノが液体中で浮くか沈むかは「アルキメデスの原理」により説明できます。

アルキメデスの原理とは、

「 流体中の物体は、その物体が押しのけている流体の重さ(重量)と同じ大きさで上向きの浮力を受ける」

というものです。(Wikipediaより)

 

例を挙げて説明しましょう。

例えば体重60kgの人がプールに入った時に押しのける水の「重さ」を知りたい場合、まずは押しのける水の「体積」を求める必要があります。

「体積」を知りたい場合、例えば水をなみなみと張ったお風呂に頭まで全身で沈み、溢れた水の「体積」を測れば良いですね。

で、仮にこの時の「体積」が65リットルだったとしましょう。

この65リットルのプールの水の「重さ」は、(水は1リットルで1kgなので)65kgですね。

つまり、この時、60kgの人がプールからもらえる「浮力」は押しのけた水の「重さ」である65kgです。

体重60kgで浮力が65kgあれば、浮力の方が5kg勝っているので、5kgの力で「浮き」ます。

しかし、もしこの人の体積が同じでも体重が70kgあれば沈みますし、体重が60kgでも押しのける水の量(体積)が50リットルなら浮力の方が負けてしまうのでやはり沈みます。

とは言っても、人間は体の多くが液体でできてますので、ちょうど浮くか沈むかのボーダーライン上にいると言えるのではないでしょうか?

つまり、筋肉質で無駄な脂肪がなく体積が小さい人は(体重が軽くても)沈みますし、脂肪が多く体積が大きい場合には(体重が重くても)浮きます。

もちろん肺にたくさんの空気を入れればその分体積が増えるので、浮力が大きくなったりもします。(この場合、息を吐いて肺が小さくなると浮力も小さくなります)

そういう原理がありますので、何千トンものタンカーでも何千トン以上の水を押しのける形に設計すれば浮くんですね。

モノが浮くか沈むかは、そのモノの重さと押しのける水の体積(重さ)の差し引きで決まりますので、重いから沈むという単純なことではないんです。

ちなみにこれは海水中でも同じ原理が働きますが、海水はプールの水(真水)よりも同じ体積でも重たい(1リットルあたり1.023kg)ので、海水中では押しのける水の「体積」は同じでもその「重さ」は重くなるので、より大きな浮力を得られます。

海では浮きやすいというのはこのためなんですね。

 

おっと、またどうでもいい話で長く引っ張ってしまいました。

では、また水曜日のマスタースイムでお会いしましょう。

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  1. ピンバック: 沈まずに泳ぐには沈むべし | コア・スポーツプラザ

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